MGR 冒険卓 悪魔の風

これより綴られるは遥か昔、機甲歴のずっとずっと前の大地に人が生まれ、魔法が生まれた時代のお話。

 

…今より三万と千年前、空の果てから落ちてきたそれは、汚泥の如く星に降り注いだ。

誰かがそれを闇と呼んだ、奈落に通ずる闇と呼んだ。

天に有る者、大地に立つ者、海に生きる者、長き長き戦いの果て、多くの犠牲を伴いそれは深淵の底へと消えた。

  

古き伝説の眠る地に、邪悪の汚泥が吹き上がる。

解き放たれる怪物、邪悪の使い。

その名はバイアクへー、闇を撒き散らす悪魔の風。

 

天に座す神々は失望した。

地に眠る巨人達は沈黙した。

海に堕ちたモノは震え哂った。

 

されど。

されどかの者は見過ごせず。

人と共に有った名も無き神は、只管に折れず、諦めず、待ち続けた。

 

MGR 冒険卓 第一話 悪魔の風

闇を照らして悪を討て、ガーディアン!

 

 

PC1 推奨クラス:ミスティック カバー:語り部の子

コネクション:幼馴染のサナ 関係:幼子

君はトロプ村に伝わる伝説を語り継ぐ 語り部の一族、その子供だ。

ティグ王国に伝わる古の神の伝説を寝物語に聞かされていた君は、今日も幼馴染のサナを連れ神の眠る裏山の祠へ足を運んでいた。そして感謝を捧げて帰路に着く…はずだった。

暗雲に包まれる空、飛び交う怪物、おぞましき気配。

そして君は出会うのだ。

鋼の守護神ーーー遠き未来の果てで【グランマナリス】と呼ばれる神と。

 

PC2 推奨クラス:アウトレイジ/グラムメタル/ファンタズム カバー:将軍家の一族

コネクション:国王ティグ十三世 関係:忠誠

君はティグ王国の王家に使える将軍家の人間だ。

いずれは騎士団長、とまで噂される君は専用の機体まで与えられる破格の待遇を取られているが…実質は、辺境砦などへの慰問などが大抵だ。

今日も辺境の砦に赴き兵士を鼓舞する仕事に就く…はずだったのだが。

訪問先の砦より届いた急報、闇の眷族【魔蟲バイアクへー】の出現を告げる知らせ。

君は取り巻きを振り切り、防人たる騎士として道を急いだのだった。

 

PC3 推奨クラス:ファンタズム カバー:赤鯱騎士団の騎士

コネクション:ニカ騎士団長 関係:師匠

君は辺境、それも海に接する地の集落や村を守護する誇り高き赤鯱騎士団の騎士だ。

騎士見習いの頃よりニカ騎士団長に教えを受けた精鋭騎士である君は、休日であるというのに収集されていた。

収集の原因、それは近隣の村、トロプ村から上がった紫の狼煙。

すなわち、十数年に一度現れるかどうかという災厄、闇の眷属の出現を意味する。

闇の眷属は放っておけば次々と増殖する、それを防ぎ村を救うため君は、ニカ団長率いる赤鯱騎士団の騎士として全力を持って出撃するのだった。

 

【世界観設定】

精霊巨人

後の時代において神霊機と呼ばれる、邪神が生み出した魔獣に対抗するための全長7~10m程の巨大兵器。

一機製造するだけでもかなりの予算と資材を要するため製造数は未だ少ないが、それでもじわじわと数を伸ばしている。

基本的には国家お抱えの工房などで、魔法使い、専門鍛冶師、錬金術師の総力を挙げて製造されている。

 

・三傑同盟国

ティグ王国

かつて邪神を封印した三英雄の一人「英雄騎士ティグ」の血を受け継ぐ王家が治める平原の国。

現在の国王は【ティグ十三世】

邪神の封印を見守る三傑同盟【陸の防人】を担う国であり、海から森から現れる魔獣の驚異に常に晒されている。

その反動もあり、国民の多くが騎士への憧れ、そして懐広い英雄騎士の伝説に誇りを持っている。

また、三傑同盟中、精霊巨人の数、保有する土地の規模は最も大きい。

PC1の住むトロプ村もこの国に属している。

国家の気風自体が穏やかで、対立傾向にあるリューンの集落とリナールの都の緩衝材を担うある意味での中立国。

 

リューンの集落

邪神を封じた海を見守るワザリンガ山脈、高い山の上に存在する大集落の総称。

邪神を封印した三英雄「飛翔狩人リューン」が戦いを終えた後、山を越えようとする魔獣を狩るために築き上げた拠点とそれに追従した人々が起源となった【空の番人】たる狩人の地。

現在の長は【ダルガー・リューン】

集落の民の多くが職人気質の狩人であり、少数ながら飛行や狙撃を得意とする独自の精霊巨人を保有しており、天の守護神【シィラ】と共に空を守っている。

魔獣に対する敵対心は同盟中最も高く、そのため日和見、及び腰に見えるセレファスの都に対して批判を続けている。

 

リナールの都

邪神が封じられた【深淵の黒海】を監視、調査する学術と魔法の地。

複数の都市が隣接し合う複合都市国家である。

三英雄「天才巫女リナール」が邪神との戦いで失われつつあった技術や知識を収集するために起こした小さな都が起源であり、【海の監視者】たる魔道士の都。

現在の統治者は【8代目リナール】

知識は優しさと共に、と言う初代リナールの遺言が都の合言葉。

数十年前に出現した闇の眷族【大海魔ボグルヴ】の襲撃によって長らく都を護っていた海の守護神【クダァラ】を初めとする多くの戦力を失い、以降弱体の一途辿っている。

その為、都が担えなくなってきている海沿いの辺境の守護をティグ王国に任せきりになってしまい、同盟の使命を放棄しているとリトの集落から責められている。